NEWS

ニュース

2023.07.23

「すごく幸せなテニス人生」牛島里咲が1日3試合を戦い抜き現役最後の試合を終える

湘南美容 Presents「SBCドリームテニスツアー2023」ファーストラウンド・2日目が、7月23日(日)にブルボンビーンズドームで開催され、27歳の牛島里咲(マサスポーツシステム)の引退試合が行われました。

今大会で現役引退を表明していた牛島は、1日目の予選で上位ランクの清水映里(東通産業株式会社)に勝利してグループリーグを1位通過。2日目の決勝トーナメント1回戦では、21歳の今村咲(EMシステムズ)と対戦。2人ともが両方両手打ちという珍しいカードに。

牛島は自慢のフットワークを生かして、今村の威力のあるショットをしっかりと返球し相手を動かします。ドロップショットやロブ、鋭いフォアの逆クロスなど、緩急をつけた牛島らしいプレーを披露。ファイナルセット10ポイントタイブレークでは相手にマッチポイントを握られる場面もありましたが、それを凌いで3-4(3)、4-3(3)、[14-12]の1時間27分というロングマッチを制しました。

試合後に試合時間について聞かれて「ショートセットでそんなに長い試合できるんですねという感じです。疲れました。最後ですしたくさんの人が応援してくれているのでそれで頑張れました」と、大接戦をモノにできた要因を述べています。

準決勝では瀬間詠里花(橋本総業ホールディングス)に3-4(3)、0-4で敗退し、倉持美穂(マサスポーツシステム)との3位決定戦へ。

今日3試合目にもかかわらず、「日頃から振り回しばかりしているので、その成果を最後まで発揮して頑張りたいと思います」という通り、よくボールに追いつき、ラリーでもミスを抑えて1セットを奪取します。鋭いフォアのカウンターショットも随所に決まっていましたが、さすがに疲労が出てきたのか、4-1、2-4、[7-10]の逆転で敗れ4位が決定しました。

試合後にはセンターコートで引退セレモニーが開かれ、その時には笑顔で登場。会場のテニスファンにお礼の言葉を述べました。

「プロ転向からは4年ちょっとですが、こんな形で引退セレモニーをやっていただけると思っていなくて、うれしい気持ちでいっぱいです。たくさんのテニスファンのみなさんに応援していただいて、すごく幸せなテニス人生を送ることができました。今残っている選手の試合を見るのが私の趣味になると思うので、今度は一緒に観戦する側としてテニスを楽しんでいけたらいいなと思います。本当にありがとうございました」

小学校の時から一緒にテニスをして、今でも親しい友人である清水綾乃には、「学校帰りにプリクラを撮ったりと色々な思い出があります。グランドスラムに綾乃の試合を見に行くのが本当に楽しみです」と涙ながらにエールを送りました。筑波大学時代のメンバーも集まり、思い出やメッセージが伝えられるなど、温かい雰囲気の引退セレモニーでした。

牛島はジュニアの主要タイトルを獲得し、筑波大学では全日本学生選手権で単複優勝、台北ユニバーシアード日本代表として銅メダルを獲得。ITFツアーでは2015年有明国際1万ドルで優勝。WTAランキング自己最高は359位(2020年2月24日付け)。両方両手打ちのキレのあるショットと緩急を付けたプレーが持ち味で、フットワークが良く158センチと小柄ながらジュニア時代から活躍しました。

■牛島里咲(マサスポーツシステム)の試合結果
1日目・予選グループリーグ
〇牛島 4-2, 3-4(5) [11-9] ●板谷里音(リコー)
〇牛島 4-0,4-0  ●梶野桃子(早稲田大学)
〇牛島 1-4,4-0 [10-6] ●清水映里(東通産業株式会社)
2日目・決勝トーナメント
1回戦/〇牛島 3-4(3),4-3(3)[14-12] ●今村咲(EMシステムズ)
準決勝/●牛島 3-4(3),0-4 〇瀬間詠里花(橋本総業ホールディングス)
3位決定戦/●牛島 4-1, 2-4,[7-10] 〇倉持美穂(マサスポーツシステム)